※第15回~は読書会の議事録を公開用に再編集したものを掲載します
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選書の理由
- 吉原遊廓のフィールドワークを計画しており、その準備として遊廓の歴史を学ぶため*1
- 「抗議した人々」の歴史に学ぶため
- 当事者の歴史であるため
- 消費する側の視点ではない、「置かれた場所で咲きなさい」でもない
- 救おうとした人々の視点でもない
- 自ら立ち上がった、当事者の視点から記述された歴史
- これまで見逃されてきた歴史の一つ
感想
- 書き方がすごい
- 史料に基づいた冷徹な文章でありながら、それでいて当事者に寄り添う内容になっている
- 遊廓に勤めていた人々の日常やストライキが克明に描かれており、当事者の感情や表情も伝わってくる
- 史料が見つけられない中で最大限描ききっている
- 書き残すことや報道の重要性
- 森光子が書き残したからこそ、他の娼妓たちの抵抗に繋がった
- 公娼制度ではあるが、比較的自由な報道が可能な時代だった
- 多様な抵抗のあり方が興味深い
- セックスワーカーをめぐる問題は当時から現代まで続いている
- 一つ注文をつけるとしたら…
- 日本人の芸娼妓が主で描かれているので、植民地の事例を知りたい
- ぜひ続編として植民地編を書いてほしい
概要
- 開催日:2022年2月
- 選書:アズシク
- 議事録作成:アズシク
- 表題作成:アズシク
オリジナルサブタイトル
※読書会のまとめとして、自分なりのサブタイトルを各自で考えて発表しています。
- 「遊廓の無名の女性たちの日常を様々な文献を網羅して作られました」(PYALA)
- 「印刷媒体を通じてのシスターフッド」(berner)
- 「尊厳をかけて闘う娼妓の群像」(アントニン)
- 「一人一人の声を形に」(midori)
*1:後日、検討したもののコロナ禍で頓挫しました